血肉化された知識

平川克美さんの「復路の哲学」という本を読みました。5年ほど前から平川さんの本を何冊か読み、影響をうけました。

今回の本の内容は「人間として成熟することはどういうことか」

について書かれていました。

序章で、向田邦子さんの小説「あ・うん」のセリフを引用していました。

「おとなは、大事なことはひとこともしゃべらないのだ」

自分自身をかえりみると、仕事やプライベートでも必要以上に話を盛り上げようとして、話しすぎたりすることがあります。

まだまだ成長がたりない子供なんでしょう。きっと。

印象に残る文章として

まして、長い時間をかけて、自分がそれらの意味を血肉化するということの何たるかに関しては、知る由もないだろう。あたりまえである。血肉化してないんだから。

血肉化されず、自由に消費され、交換され、捨て去られ、忘れていく知識は、もはや知と呼ぶべきではなく、情報と言うべきものである。

自分自身、インターネットや浅い経験で世の中をわかったふり

をすることがありますが、戒めないといけないと思いました。

ベテランの税理士に仕事を相談すると、大概、仕事の顛末まで予想し、実際その通りに起きることがありました。

これなどは情報ではなく経験から血肉化された知識でしょう。

この本から色々学ぶことができました。